対処方法 事故の原因を踏まえ、対処方法をご紹介いたします。 これを気を付けていただけるだけで事故率はかなり変わると思います。 1.竿を立て掛けて倒れる 立て掛けることはしないこと。これが一番です。 釣行から帰る場合には竿をたたんだらすぐにロッドケースに入れ、車にしまいましょう。 また、ポイントを移動する際や休憩時にはなるべく仕掛けを仕舞い竿を畳むことをお勧めします。 そうすることで節落ちや他のトラブルの対策にもなります。 しかし、そうは言っても竿を手に持てない状況等の場合もあります。 そういった止むを得ない場合には風で転がらない場所、またなるべく草の上に寝かしておきましょう。 ※竿を置くことを推奨するものではありません。 2.根掛かりしてあおる 根掛かりした場合基本的には軽くあおって外れない場合は根掛かりした場所まで外しに行きましょう。 それができない場合には根掛かり外しを使い対処するか、どうしても外れない場合は糸を引っ張って切って下さい。 無理にあおって破損して高くつくよりはと、冷静になって対処しましょう。 3.竿を伸ばしなながら・たたみながら 断トツ事故原因No.1です。 あまりにも事故が多いので画像付きで解説します。 悪い例 これは最悪のパターンです。 30年前の竿ならこれで問題なかったのですが、現在の竿では間違いなく破損します。 この画像の悪い点 1.竿を両の手のひら全体で握っている 2.元竿を脇に抱えていない 3.竿の継ぎ目より離れたところを握っている 上記を踏まえたうえで良い例を紹介します。 安全に竿を伸ばし、たたむためにはいくつかポイントがあります。 1.元竿は必ずしっかりと脇に抱える 2.細いところは特に竿の継ぎ目、玉口付近を持って扱う 3.元竿を抱えつつ元竿の玉口付近を中指、薬指、小指の3本で押さえる 4.竿を"つかむ"というよりは親指と人差し指で"つまむ" 以上のようにするだけで非常に事故は少なくなります。 また、地味に多いのが仕掛けを穂先に着ける時なのですが、上記内容を踏まえたうえで穂先を少しだけ出した状態で仕掛けを着けましょう。 あまり出しすぎると、穂先を手前に寄せた時に元竿の玉口に触れているところから破損しますのでご注意ください。 5.固着して 雨天の時に良く発生します。 まず、固着しないための前提として、雨天の際はしっかりと竿を伸ばし切りましょう。 固着を恐れて少し余裕を持たせると節落ちしやすくなりますので他の事故原因につながります。 その上で固着してしまった場合は下記の方法をお試しください。 (例 4番と5番が固着した場合 まず、竿をばらし、固着した番手とその2つ下の番手を用意します。 今回は4番と5番の固着なので7番を使います。 固着した番手を誘導管(今回は7番)の中に入れます。 木の板を敷き、固着した番手を垂直に叩きつけます。 この際に必ず誘導管を使用してください。 使用しない場合に固着解消に必要な力が分散してしまいます。 また、木の板が無い場合には道路の縁石等の平らで比較的なめらかなコンクリートの上に新聞紙5〜6枚ほどの厚みの紙などを敷いて行ってください。 また、元竿と元上が固着した場合はできるだけそのままの状態で最寄りの釣具店に持ち込みましょう。 ■渓流竿の場合 1番〜3番までが固着した場合には輪ゴムを使うことで解消できます。 それ以上の番手は鮎竿と共通です。 図のように輪ゴムを固着した節の上の番手のつなぎ部分に装着し、輪ゴムを下方向に引っ張り竿をつまみます。 その状態で指を離せば図のようにして解消されます。 ※輪ゴムは親指と人差し指にかけ、手のひら側のゴムの下に反対側のゴムを通し、反対側のゴムをそのまま手のひらと逆方向へ引っ張り、人差し指と親指にできた輪を竿に装着します。 装着した時に輪ゴムを引っ張って締めてください。 6.節落ち ゆっくりとしっかり伸ばせばほぼ問題ありません。 伸ばし方は一度真っ直ぐに伸ばした後、再度ひねりながら伸ばすと5mmほどまだ伸びる筈ですのでそこまで伸ばし切ってください。 そうすることで節落ちが減ります。 このように伸ばしても落ちてくる場合には込み口(竿の継ぎ目)にロウソクを塗ってください。 ただし、釣行の度に塗る必要があります。 もしくはメーカーにて修理を受け付けていますのでお近くの釣具店にご相談ください。 ■節落ちしたときの対処方法 節落ちした場合にはメーカーでは仕掛けを外し、尻栓を取り、一節ごとにバラしてから再度繋ぎ直して伸ばすというのが正しい方法ですが、釣りの最中では正直難しいと思います。 正しい方法が難しい、やむを得ない場合の方法としては仕掛けを掴み、ゆっくりと伸ばしてください。 急ぐと正しく伸びなくなる他に破損する場合もありますので慎重に仕掛けをゆっくり引っ張りながら伸ばしましょう。(※この方法を推奨するものではありません) 7.置き竿 大前提として置き竿はしないことが重要です。 置き竿をすることによってヒビ割れや砂利が付着することによるキズができる可能性が高いです。 また、風が吹くと転がって複数個所にヒビが入ってしまう場合もありますので置き竿はなるべく避けましょう。 8.砂利が竿の節に噛んでいる状態での使用 上記方法はあくまで応急処置なので必ず自宅で改めて竿の各節ごとに水洗いをし、水を拭き取って内部をティッシュなどできれいにしてください。 10.転倒 まず、転ばない様に靴をチェックしましょう。 ピンが極端に減っていたり、フェルトが減っているものは滑りやすくなりますのですぐに交換しましょう。 怪我の元にもなりますので気を付けてください。 また、転倒した場合には必ず全節をばらばらにし、一本一本丁寧に確認してください。 確認する際には竿を一度綺麗にメンテナンスをしてから内部を蛍光灯に向けて確認してください。 ほぼ真円に竿はできていますので蛍光灯に向かって中を見ると通常は光がきれいに反射します。 しかし、ひび割れや潰れがあるとその光が異常のある個所で屈折しゆがみます。 そのゆがんでいる部分が何かしらのキズになっている可能性が非常に高いです。 |
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